HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、過去1〜2か月の平均血糖状態を示す指標です。日本ではNGSP値(%)が標準表記として使用されており、国際機関ではIFCC値(mmol/mol)も使用されます。
このツールでは、HbA1c(%)から推定平均血糖値(mg/dL・mmol/L)への換算、NGSP値⇔IFCC値変換、血糖値の単位変換(mg/dL⇔mmol/L)に対応しています。
HbA1c・血糖値 換算ツール
換算結果
HbA1c(NGSP)
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IFCC値
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mmol/mol
推定平均血糖値
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mg/dL
推定平均血糖値
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mmol/L
血糖コントロール評価
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HbA1c判定ゾーン(NGSP %)
4%5.6%6.0%6.5%7.0%8.0%14%
換算結果
入力値
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JDS値(参考)
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換算結果
入力値(mg/dL)
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換算結果(mmol/L)
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血糖状態の目安
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HbA1c換算表(NGSP・IFCC・平均血糖値)
日本糖尿病学会(JDS)の診断基準・目標値に基づく代表的な換算一覧です。横にスクロールして全項目を確認できます。
| HbA1c NGSP(%) |
HbA1c IFCC(mmol/mol) |
JDS値 (参考 %) |
推定平均血糖値 (mg/dL) |
推定平均血糖値 (mmol/L) |
評価・目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4.5 | 26 | 4.1 | 82 | 4.6 | 正常範囲 |
| 5.0 | 31 | 4.6 | 97 | 5.4 | 正常範囲 |
| 5.5 | 37 | 5.1 | 111 | 6.2 | ほぼ正常 |
| 5.6 | 38 | 5.2 | 114 | 6.3 | 正常上限 |
| 5.7 | 39 | 5.3 | 117 | 6.5 | 要注意 |
| 6.0 | 42 | 5.6 | 126 | 7.0 | 糖尿病予備群 |
| 6.2 | 44 | 5.8 | 131 | 7.3 | 糖尿病予備群 |
| 6.5 | 48 | 6.1 | 140 | 7.8 | 糖尿病型(診断基準) |
| 7.0 | 53 | 6.6 | 154 | 8.6 | 合併症予防目標 |
| 7.5 | 58 | 7.1 | 169 | 9.4 | 管理目標要検討 |
| 8.0 | 64 | 7.6 | 183 | 10.2 | 合併症リスク高 |
| 9.0 | 75 | 8.6 | 212 | 11.8 | 合併症リスク非常に高い |
| 10.0 | 86 | 9.6 | 240 | 13.3 | 緊急対応が必要 |
| 12.0 | 108 | 11.6 | 298 | 16.6 | 非常に危険な状態 |
換算式と計算ステップ
① 推定平均血糖値(mg/dL)= 28.7 × HbA1c(NGSP %) − 46.7
出典:米国糖尿病学会(ADA)推奨の式(Diabetes Care, 2008)
② 推定平均血糖値(mmol/L)= mg/dL ÷ 18.0182
③ NGSP値(%)→ IFCC値(mmol/mol)= 10.93 × NGSP − 23.52
出典:日本糖尿病学会 HbA1c国際標準化基本方針(2012)
④ IFCC値(mmol/mol)→ NGSP値(%)= (IFCC + 23.52) ÷ 10.93
⑤ NGSP値(%)→ JDS値(%)= NGSP − 0.4(簡易式)
NGSP値が5.3〜10.2%の範囲。5.2%以下は−0.3%、10.3%以上は−0.5%
計算ステップ例:HbA1c 7.0%の場合
- HbA1c(NGSP)= 7.0% を確認する
- 推定平均血糖値(mg/dL)= 28.7 × 7.0 − 46.7 = 154.2 mg/dL
- mmol/L換算 = 154.2 ÷ 18.0182 ≈ 8.6 mmol/L
- IFCC値 = 10.93 × 7.0 − 23.52 = 53.0 mmol/mol
- JDS値 = 7.0 − 0.4 = 6.6%(参考値)
- 評価:糖尿病合併症予防の目標値(HbA1c 7.0%未満)の境界ライン
HbA1c診断基準と治療目標
| HbA1c(NGSP %) | 区分・評価 | 臨床的意義・対応 |
|---|---|---|
| 5.6%未満 | 正常型 | 糖尿病リスクは低い。年1回の健診を継続 |
| 5.6〜6.4% | 糖尿病予備群 | 生活習慣改善が重要。定期的な経過観察が必要 |
| 6.5%以上 | 糖尿病型(診断基準) | 血糖値と併用で糖尿病確定診断が可能。専門医への受診を推奨 |
| 6.0%未満 | 治療目標① | 血糖正常化を目指す場合の目標値(JDS) |
| 7.0%未満 | 治療目標② | 合併症(網膜症・腎症・神経障害)予防目標 |
| 8.0%未満 | 治療目標③ | 治療強化が困難な場合の目標(低血糖リスクがある場合等) |
血糖値の参照表(mg/dL・mmol/L)
| 血糖値(mg/dL) | 血糖値(mmol/L) | 測定タイミング目安 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 70〜99 | 3.9〜5.5 | 空腹時 | 正常型 |
| 100〜109 | 5.6〜6.1 | 空腹時 | 正常高値 |
| 110〜125 | 6.1〜6.9 | 空腹時 | 境界型(糖尿病予備群) |
| 126以上 | 7.0以上 | 空腹時 | 糖尿病型 |
| 140未満 | 7.8未満 | 食後2時間 | 正常型 |
| 140〜199 | 7.8〜11.0 | 食後2時間 | 境界型 |
| 200以上 | 11.1以上 | 食後2時間 / 随時 | 糖尿病型 |
| 70未満 | 3.9未満 | いつでも | 低血糖(要注意) |
NGSP・IFCC・JDS 対照表
日本では2012年4月よりNGSP値(国際標準)が正式採用されています。過去のJDS値との比較が必要な場合にご利用ください。
| NGSP値(%) | IFCC値(mmol/mol) | JDS値(%) |
|---|---|---|
| 5.0 | 31 | 4.7 |
| 5.5 | 37 | 5.1 |
| 6.0 | 42 | 5.6 |
| 6.5 | 48 | 6.1 |
| 7.0 | 53 | 6.6 |
| 7.5 | 58 | 7.1 |
| 8.0 | 64 | 7.6 |
| 9.0 | 75 | 8.6 |
| 10.0 | 86 | 9.6 |
| 11.0 | 97 | 10.6 |
| 12.0 | 108 | 11.6 |
よくある質問(FAQ)
HbA1cとは何ですか?血糖値と何が違うの?▼
HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、赤血球中のヘモグロビンにブドウ糖が結合した割合を示します。赤血球の寿命(約120日)に基づき、過去1〜2か月の平均血糖レベルを反映します。一方、血糖値はその瞬間の血中グルコース濃度であり、食事や運動で変動します。HbA1cは食事の影響を受けず、長期的な血糖管理の指標として世界標準で使用されています。
NGSP値とJDS値の違いは何ですか?▼
JDS値は日本糖尿病学会が独自に定めた測定法による値で、2012年3月まで日本で使用されていました。NGSP値(National Glycohemoglobin Standardization Program)は米国を中心とした国際標準であり、JDS値より約0.4%高い値を示します。2012年4月以降、日本の臨床現場では原則としてNGSP値(国際標準値)が使用されています。過去の検査結果(JDS値)と比較する際はご注意ください。
IFCC値(mmol/mol)はどんな場面で使いますか?▼
IFCC値は国際臨床化学連合(International Federation of Clinical Chemistry)が定めた測定法による値で、mmol/molという単位で表されます。欧州・英国・オーストラリアなどではIFCC値が標準として使用されており、国際学術論文や海外の医療機関ではこの単位が使われることが多いです。日本在住の方が海外旅行中に検査を受けた場合や、海外のアプリ・医療情報を参照する際に換算が必要になります。
HbA1c 6.5%は糖尿病確定診断になりますか?▼
HbA1c 6.5%以上は「糖尿病型」の診断基準の一つですが、HbA1c単独では糖尿病の確定診断には通常なりません。日本糖尿病学会のガイドラインでは、空腹時血糖値またはOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)の結果と組み合わせて確定診断が行われます。ただし、血糖値とHbA1cがともに糖尿病型を示した場合、または典型的な糖尿病症状(口渇・多飲・多尿・体重減少)を伴う場合は、1回の検査でも確定診断が可能です。
血糖値のmg/dLとmmol/Lはどう換算しますか?▼
ブドウ糖(グルコース)の分子量(180.18 g/mol)から、1 mmol/L ≈ 18.0 mg/dLという関係が導かれます。簡易計算では、mg/dL ÷ 18 ≈ mmol/L、またはmmol/L × 18 ≈ mg/dLです。例えば血糖値 126 mg/dL ÷ 18 = 7.0 mmol/Lとなります。日本・米国ではmg/dLが標準ですが、欧州・カナダ・オーストラリアなどではmmol/Lが使用されています。
HbA1cを下げるにはどうすればいいですか?▼
HbA1cは過去1〜2か月の血糖平均を反映するため、改善には継続的な血糖コントロールが必要です。主な方法として、①食事療法(低GI食品の選択・炭水化物の管理・食物繊維の摂取増加)、②定期的な有酸素運動(週150分以上が推奨)、③体重管理、④医師の指示に基づく薬物療法(経口糖尿病薬・インスリン等)が挙げられます。生活習慣の改善でHbA1cを0.5〜1.0%改善できることが示されています。必ず医師・管理栄養士にご相談ください。
推定平均血糖値と実際の血糖値は同じですか?▼
推定平均血糖値(eAG: estimated Average Glucose)は、HbA1cから計算式で導き出された「推定」値です。個人差(赤血球の寿命・貧血・溶血性疾患・ヘモグロビン異常症など)により、実際の平均血糖値と異なる場合があります。貧血がある方や溶血性疾患がある方は、HbA1cが実際より低く表示される可能性があります。診断・治療の判断は必ず医師の指導のもとで行ってください。
参考文献
- Nathan DM, Kuenen J, Borg R, Zheng H, Schoenfeld D, Heine RJ; A1c-Derived Average Glucose Study Group. Translating the A1C assay into estimated average glucose values. Diabetes Care. 2008;31(8):1473-1478. doi:10.2337/dc08-0545
- 日本糖尿病学会. 「日常臨床及び特定健診・保健指導におけるHbA1c国際標準化の基本方針」. 2012年.
- 日本糖尿病学会. 「糖尿病治療ガイド 2024-2025」. 文光堂. 2024.
- 日本糖尿病学会. 「糖尿病の診断基準」(糖尿病診断基準に関する調査検討委員会報告). 糖尿病. 2010;53(6):450-467.
- Weykamp C, John WG, Mosca A. A review of the challenge in measuring hemoglobin A1c. Journal of Diabetes Science and Technology. 2009;3(3):439-445.
- International Federation of Clinical Chemistry (IFCC). Consensus statement on HbA1c standardization. 2002.
- American Diabetes Association. Standards of Medical Care in Diabetes—2024. Diabetes Care. 2024;47(Suppl 1):S1-S321.
- 日本人間ドック学会. 「判定区分(基準値)2024年版」. 2024.
- 厚生労働省. 「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(第4版)」. 2023.
免責事項:本ツールは一般的な情報提供を目的としており、医療診断・治療の代替となるものではありません。血糖値・HbA1c値の解釈や治療方針については、必ず医師・医療専門家にご相談ください。
